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この本は、もともと筆者が平成6年頃までに書き留めていた私的な随想を基に、一編に纏め上げたものですが、そのきっかけはオウム事件でした。 この事件は、筆者がかねてより懸念していた、宗教にまつわる矛盾や不条理を露呈したシンボリックな事件だったからです。 一部のオウム幹部が犯した犯罪は犯罪として厳しく断罪されなければなりませんが、残された敬虔な信者はどうなるのか、どこへ行くのか、何を頼りに生きるのか。 この問題は、信者自身にとって、「マインドコントロールからの解放」といった次元の問題ではないと思います。真に悟りを求める者にとって癒される道はただ一つ、それは、 悟りを得ること以外にないはずだからです。