秋田県警の暗部 秋田県警は公表しない 秋田県警の不始末

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 北国秋田。師走の雪の夜。荒れ狂う日本海の海岸で事件は起きた。
驚くべきサブタイトル〜殺人を揉み消した秋田県警〜

全身黒こげで助けを求め「ヤラレタ」と言い残して3週間後に死んだ資産15億円の旧家の後継ぎ。だが、警察は事件発生直後に「自殺未遂」と断定。
事件は新聞に1行も掲載されることなく闇から闇に葬られた。 新聞記者を捨ててフリーとなり、著書『虫けらの魂』で、ひとり気を吐いた著者が追及した事件の真相。真のジャーナリズムとは何か。
被害者の妻にからむ「殺人を揉み消した秋田県警」の驚くべき全貌をえぐり出した乾坤一擲のノンフィクション。

目次 本文70%

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Copyright (C) 2007 明窓出版, All rights reserved













 
         ●●●●●著者名●●●●●著





 ●●●●●タイトル●●●●●


  ●●●●●サブタイトル●●●●●




                                   明窓出版



















   推薦の言葉
●●●●●推薦の言葉の中身●●●●●

































  まえがき

●●●●●まえがきの中身●●●●●

























       目 次




プロローグ「私と奈良事件との関わり」
 第一部「ヤラレタ」
  第一章 「KEN」第一弾(一)
 はっきりと「ヤラレタ」/黒焦げで二キロの雪道歩く/一年後、KENが現場検証「寒い、助けてくれ」/「嗅がされて灯油を」
死に物狂いで辿り着く/分からなかった死亡/警察は早期に自殺と断定
七二%の大やけど/手当の甲斐も空しく
 第二章 「KEN」第一弾(二)
 遺した資産が15億/「犯人が憎い」と妻/「人を寄せ付けぬ人」
「借金がいっぱいある」/「初対面の人に話したくない」/「全部、警察の調書に」
警察に捜査依頼/「子供が心配で話せない」/「死にたくなるほどの借金」
真実を追い求める/「子供に相談してみる」
第三章 「KEN」第二弾
「何故、そんなことを」/実力者揃い、当時の捜査幹部/「ヤラレタ」の意味するもの
瀕死で見せた生きる執念/見当たらぬ自殺の原因/自殺を裏付けようとした警察
奈良婦人はなぜ嘘をつくのか

第二部 疑 惑
 第一章 「KEN」第三弾
「奇妙で不思議な事件だ」
第二章 「KEN」第四弾
自分で撮った十八枚の写真/二十五日間にわたる観察写真/全ての写真が自宅周辺?
謎の乗用車を調査依頼/奈良幸男が追い求めた謎の男
第三章 「KEN」第五弾
高野医師、ついに衝撃証言
第四章 「KEN」第六弾
結婚直後から夫婦仲にヒビ/不倫、妻子ある男と同居/戻った翌年、母が事故死
妻幸子の激しい男関係/棄てられたアルバム/「殺人」を予告するメモ

第三部 誤 報
第一章 NHKの勘違い
最初から“危ない”報道/幼稚、独善、無責任報道/思わぬ火の手 
逃げる卑怯なNHK
第二章 呆れた真相
直ちにNHKに抗議/無視されて二の矢/三の矢で参ったNHK
地に墜ちたNHK
第三章 「みんなデタラメ」
警察官は小泉弁護士の紹介/「もともと濡れた衣だった」/警部補とおかしなことな?
逮捕は無実、警察の勘違い/私は絶対に潔白だ/約束破った小泉弁護士
挑戦的だった事務員/崇高な弁護士という職業/一番いい、仲直り
第四章 懲戒請求の行方
さっぱり要領を得ない魁/朝日は「逃げ」の消極報道/裁定に疑問持たない新聞
秘密漏らした小泉弁護士/不十分、片手落ちの裁定/正当防衛はあり得ない
複雑な表情の弁護士仲間

第四部 揉み消し
第一章 「KEN」第七弾
変死の直前、二つの出来事/二千七百万円で土地処分/カバンの中に三百万円の現金
疑惑ある“カバンの出どころ”/事故の直前、生命保険解約/警察が握り潰した幸男の
捜査せず自殺と断じた秋田署/自殺断定の背景に刑事の影
第二章 「KEN」第八弾
「覗く人、いねが」/「わたしだけ住むところ」/仕事の連絡を頼む
異常な親しさ/「拳銃を貸して」/「逮捕しない」つて……。
「撃ちたい人、決まっている」/不可思議な自殺の断定/夫人と緊密、幹部
第三章 「KEN」第九弾
「幸男さんは殺された」/事故直前の奈良幸男/ひた隠しにした妻
納得出来ぬ警察の捜査

エピローグ 「あとがきにかえて」




























 はっきりと「ヤラレタ」

 秋田緑ヶ丘病院の看護長・木内克明(52)は、当時のことを克明に記憶している。そして次のように振り返って話している。
うちの病院は五つの病棟に別れており、各病棟に二人ずつの看護スタッフが宿泊している。あの日私は責任当直でした。夜の九時四十五分ごろだったと思う。五病棟北側の一階のグラウンドに面したドアを激しく叩き破る音がしてガラスが割れた。掛け付けるとドアを壊して入った男が入り口の廊下に倒れている。パッと見た感じでは入院中の患者ではないし、かといって外来の患者でもない。全く記憶にない人なんです。びっくりしたのは全身黒焦げで焼けただれ、肌着一枚の下着姿で裸足なんです。やっとここまで死に物狂いで辿り着いて、それで倒れた、そういう感じでした。
あの日はみぞれが降ってびじょびじょの雪が積もっていた。やけどの男は倒れたまま、うめくように「寒い」とか「痛い」とか「苦しい」と、今にも死にそうな声で訴えるんです。とにかく体を温めなくてはだめだと思い、毛布や布団をかぶせて、くるんだ。うちの病院ではどうにもならないので、とにかく救急車を呼ぼう、それで電話した。
(救急車が)来るまでの間いろいろ聞いたんです。どこの何という人か、名前や電話番号なんか。やっとのことで聞き出して、その電話番号に電話をかけると奈良さんという女の人が出て「うちの人だ」と言うんです。「わたしどうすればいいんですか」と言うので、救急車を呼んでいるから収容先が分かるまでそこにいて下さい、こちらから電話します、そういうことにした。
私が電話を掛けたりしている間は看護婦二人が付きっきりで、やけどの男の人はぐったりして、「痛い…」「苦しい」と呻いていたそうです。そして時折「ヤラレタ」と口走ったそうなんです。今でも引っ掛かっているんですが、はっきりと「やられた」って、そう言ったらしい。
やがて救急車が来て交通災害センターに向かったので、私はさっきの番号に電話して奈良さんに、防寒具などを持って災害センターに行った方がいい、そう知らせました。一段落付いて壊れた窓などを片付けていると今度は臨港署の署員がダーッと来た。五、六人。十一時近くなっていたと思う。
なんで警察が、一瞬、そう思った。そうしたら救急車の中でも言ったらしいんですねェ、「ヤラレタ」って、男の人。それで救急隊が警察に通報したことが分かった。警察は病院の回りを調べて、でもそのときは何も発見出来なかった。そうこうしているうち別の場所で「車が燃えている」という通報があって、それで警察は燃えた車と、奈良さんとのつながりが初めて分かったわけです。奈良さんの車だと分かったのは随分遅くなってからで、それでその日は一応終わった……。

黒焦げで二キロの雪道歩く
 翌日、平成三年の十二月十七日です。秋田臨港署から大勢の警察官が来て実況検分をした。そしたら、グラウンドに面したドアというドアのノブの辺りに、ドロのような血が付いているのが分かった。道路の方から病院の敷地に入って来て、順序にドアをこじあけようとした跡なんです。カギをかけているからあきませんよ。北側のあのドアを叩き壊したのは、あのドアの傍にちょうど廃材を積んでいたからなんで、彼はその廃材の中から角材を取り出して、それでドアを叩き破った。すごい物音でしたから、必死でやったんでしょう。でも破ったら、精も根も尽き果てた、それでバッタリ、そんな感じだったと思う。
次の日の捜査っていうか、現場検証は大掛かりなもので、病院から奈良さんの車が見付かった場所まではおよそ二キロほどあるんだが、その間の松林を全部調べた。やっぱり警察でも「やられた」とあの人が言うものだから、それで徹底的に調べたのだと思う。二キロの距離をどうやってあの体で歩いて来たのか。結局はやけどで死んだわけだから、相当ひどい状態で、それこそ助かりたい一心で助けを求めて来たのだと思う。当時は警察官らと「あの人をやった奴らが、うちの病院の前に降ろして行ったのでは」なんて話したものだが、警察はその後一度か二度来たきりで、後はそのままになってしまった。
何日か経ってからだが、あの人の奥さんだという人がお礼に病院に来て会ったことがあった。その後、助かったのかどうか心配していたが、随分後になってからやけどで死んだことを知りました…。

一年後、KENが「現場検証」
木内看護長が言うように、緑ヶ丘病院から奈良幸男が乗っていて燃え上がったと見られる乗用車が発見された現場との距離は二キロ。
事件から丁度一年後の平成四年十二月十六日午後九時頃。KENはスタッフを動員して<ある実験>を試みた。スタッフに事件の内容を全く知らせずに、車が燃えた現場に連れて行って次のように指示した。
「身長およそ一八〇センチ、頑丈な男が、この場所で車に乗っていて灯油をかぶって火をつけた。苦しくなって飛び降り、全身やけどを負いながら助けを求めて動いた。結局あるところまで辿り着いて救急車で病院に運ばれたが、やけどがひどくて三週間後に死んだ。この男がどの道のりを取って、何処に助けを求めたのか、さぁ、君たちならどうするか、やけどを負った男になりきって動いてみてくれ」
奇しくも、この夜も雪が降っていた。現場一帯は無気味な闇である。
一人はためらわずに海岸を走る道路に出た。海の方が幾分明るかったからだという。道路に出ると東北電力秋田火力発電所のエントツが闇の中にくっきりと浮かんで見える。それを目指し秋田市方面に向かう。百メートルほど歩くと火力発電所に向かう道路、その角に緑ヶ丘病院の矢印が付いた案内板がある。スタッフはそっちにむかって歩きだした。
もう一人のスタッフは現場から海岸とは反対の松林に向かった。だが、途中で間も無く引き返した。暗くて歩けないからだ。そして結局は前のスタッフを追うように海岸の道路に出、同じように秋田火力に向かった。巻頭の地図で見るように、この道路は秋田火力の前を直線で通る一本道である。

死に物狂いで辿り着く
一人は遥か先を行く。秋田火力発電所の正面ゲートまでは約五百メートル。ゲートの周辺は明るく、よじ登ろうとするがちょっと無理。何度も助けを求めて叫ぼうと試みるが構内は闇に包まれ物音一つしない。ここで、もう一人が追い付く。結局諦め、先に歩を進めるスタッフ。さらに五百メートルほど行くと「飯島老人憩いの家」がある。
追い付いた方は秋田火力のゲート周辺を行ったり来たりしていたが、やがて構内の塀に添って引き返し、どうあっても火力に助けを求めようとする。しかし、松林と闇に遮られて結局進むことが出来ない。諦め、やがて、一本道を緑ヶ丘病院方向に向けて歩き出すことになる。
秋田火力を過ぎると道は真っ暗。
全身黒焦げ、焼けただれて息も絶え絶えの奈良幸男はどんな気持ちで歩いたのか。それを考えると身の毛がよだつ。上下とも肌着一枚、そして裸足。病院までの二キロの道のりは、闇に包まれた地獄の街道だったに違いない。
先発のスタッフが緑ヶ丘病院に到着したのは二十五分後。
「全身やけど、瀕死の重傷ではとても歩ける場所でもないし、また距離でもない。歩いて来たとしたら、とても信じられない」と感想を漏らした。
もう一人が戻ったのはそれから五分後で、やはり「結果的に三週間後にやけどで死んだわけだが、もしそれほどのやけどを負いながらここの病院までたどりついたとしたら、それは驚異的な執念だとしか考えられない」と驚いた。
話を元に戻す。
奈良が助けを求めた緑ヶ丘病院の木内は、直ちに秋田消防署に救急車を要請した。土崎消防署の救急車が病院に着いたのは午後十時三十一分。救急隊長は菊地正人士長(現在救急救命士)ら三人だった。
救急車の中で幸男は酸素吸入、過湿酸素投与を受け、アルミホイールを用いた特殊な保温方法のマルミックスシートや毛布などで体をくるんでもらい、秋田市中通の交通災害センターに搬送された。

「寒い、助けてくれ」
菊地は当時を振り返って次の様に話している。
「正面玄関に着くと、裏の方に回ってくれということで誘導してもらいながら裏に回りました。夜でしたからライトを照らしながら行くと、ドアのガラスが壊れていました。中に看護婦さんがいまして、患者さんは毛布にくるまれ、がーっと震えていた。それでまず、あっ息はあるな、大丈夫だな、そう思いました。で、全身観察すると衣服はなく上下ともシャツ姿で、ところどころ皮膚が露出して焼けただれ、一部は炭化していました。『寒い寒い、助けてくれ』としきりに口走っていました。容体は全身熱焼で七〇%以上はやけどを負っているという状態でした…」

――顔はどんな状態でしたか。
菊地 やけどで赤くなっていました。私は気道熱焼はないと思ったんですが、結果的にはあったんですなぁ。
――気道熱焼というのは。
菊地 喉とか口の中、気管ですね。この中がやけどを負うと後になって当然浮腫が出てきて、窒息してしまうんです。火の中でスーッと息を吸ったりすると、これが後で大変なことになる、侮れないんです。
――なるほど。気道熱焼があったんだな、ということはどうしてですか。
菊地 口の回りにあちこちススがありましたから。でも当時は患者の様子からして少しは大丈夫かなと、それでとにかく別の方の手当を優先して、保温、酸素の投入をやりました。
――目はどうでしたか。
菊地 目は普通だったと、見えていたと思います。
――手足はどうでしたか。
菊地 手は両手が熱焼していました。足の裏がどうなっていたのかと警察にも随分執拗に聞かれましたが、足の裏は見せませんでしたから。
――警察の事情聴取はいつごろ受けましたか。
菊地 事件から二、三日後と二度目は年が明けてから、出初め式の当日でしたから一月の六日だったと思います。
――かなり長時間でしたか。
菊地 ええ、もうびっくり。
――どれくらい。
菊地 朝から午後の一時ぐらいまで。
――二回ともですか。
菊地 はい。
――そうですか、ところで本人は声は出たんですか。
「嗅がされて灯油を」
菊地 出ました。
――普通に、ですか、はっきり。
菊地 しわがれた声でもなく普通に、話は出来ました。普通にといっても状態が状態ですから。
――それはそうでしょう。分かります。菊地さんはどういうことを聞きましたか。
菊地 どうしてこういうことになったのか、それを聞きました「どうしてこうなったの」と二回ぐらい聞きました。するとそれまで「寒い、苦しい、助けてくれ」とばかり言っていたのに、上半身というか頭をぐっと持ち上げて「やられた、やられた」と言ってましたねぇ。私は「何をやられたの、どうやられたの」と聞きました。すると「灯油を掛けられて火をつけられた」と答えました。
――それは搬送の途中、救急車の中でですか。
菊地 いや、到着して現場で観察しているちょっとの間、収容中です。それで、あ、これは犯罪の可能性があるな、ということでその場で本部に連絡、警察に通報してもらいました。
――はい。
菊地 その後で「さとみ温泉で風呂に入って休んでいたら、だれか知らない男たちに囲まれて何かを嗅がされた」と。私は、その男たちの顔が分かるか?と聞きました。すると「いや知らない、見たこともない初めて見る顔の男たちだ」

分からなかった死亡
――その他には何か。
菊地 犯罪に関するような言葉はそれだけです。
――救急車の中ではどうだったんですか。変わったことはありませんでしたか。
菊地 緑ヶ丘病院を出発して土崎消防署の辺りにさしかかると、毛布やなんかでくるんでベッドに寝かせベルトまでやっていたのに全部剥ぎ取ろうとして暴れるわけです。もう少しで病院だからがんばれって励ますと、私に抱き付いてきて「助けてくれ、苦しい」と…「喉が渇いた」「水をくれ」「寒い」と…。
――奈良さんにとって、きっと菊地さんは救いの神に見えたんでしょう。
菊地 ……。
――奈良さんは結局、約三週間後の一月七日にやけどが原因で死んだのですが、それは分かっていましたか。
菊地 いや、分かりませんでした。
――警察から事情聴取されたと言いましたが、警察ではかなり不審だと、殺人とかおかしいという感じで聞いたもんですか。
菊地 被害者がああいう発言をした事件でしたから、私はそのように受け止めていましたが。

警察は早期に自殺と断定
――確か一回目の調べは事件の二、三日後でしたね。
菊地 はい。
   
 あ、ゴメンナサイ。立ち読み部分はここで終わりなんです。ここまで読んで下さって有りがとうございます。
 このあともっと面白くなりますから買っていただけるとすごく嬉しいです。 























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