イギリスを知り、いつの日かイギリスに行きたいイギリスに住む。

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ロンドンで暮らすということは恐ろしいことである。これは、何も治安が悪く て怯えて暮らさなくてはいけないということではない
ロンドンへの脱出を計画中の人も、まったく予定なしという人も、読んで楽しい ロンドンの素顔探索。
一時期、ディスカバー・ジャパンという言葉が流行ったが、ロンドンに来ると “ディスカバー・自分”の機会が与えられる。
今まで気づかなかった〈自分〉に出逢い、これからの〈自分〉についていろい ろ考えさせられる。

目次 本文70%

あとがき 感想BBS
Copyright (C) 2007 明窓出版, All rights reserved






























推薦の言葉
●●●●●推薦の言葉の中身●●●●●

































まえがき

●●●●●まえがきの中身●●●●●

























目次





はじめに

第一章ショック、大ショックのカルチャーショック
コスモポリタンロンドン
馬でやって来るポリス達
ロンドンの若者達
銀行について
美容院について
お風呂の使い方
外人から見た日本

第二章まずイギリスに入国、そしてロンドンで何をするかということ
恐怖のイミグレーション(入国審査)について
英語学校
各種専門校
アダルト・エデュケーション・インスティテュート
ホームオフィス、その傾向と対策
ルアルバイについて
日本に帰りたくない日本人

第三章ロンドンの衣食住
ロンドンファッションについて
食について
外食
自炊
ロンドンでの住まいについて
ホームスティ
シェア(共同生活)
スタジオ

ホテル
オー・ペア
ポル・タックス(人頭税)

第四章ロンドンでの買い物
物価に付いて
ショップ・アシスタント(店員)について
のみの市(ストリート・マーケット)
デパート
スーパー・マーケット

第五章ロンドンの娯楽について
観光
美術館、博物館
映画
テレビ
ミュージカル、演劇
バレエ
ディスコ、ナイトクラブ
コンサート
クラシック
ロック関係
ライヴ・ハウス
スポーツ

第六章交通
地下鉄(アンダー・グランド)
とにかく汚いということ
動かないエスカレーター
リフト(エレベーター)を使っている駅がいまだに多いということ
いきなり閉まってしまう駅
いきなり止まるライン
始発が来るのに閉まっている駅
ころころ変わるディスプレイ
車内アナウンスがないということ
カムデン・タウン事件
年々増加する地下鉄レイプ事件
‘89年のストにいつて
バスについて
国鉄について
タクシーについて

第七章街角の風景
職を持たない人々
路上、および、地下鉄構内パフォーマンス
ホームレスの人々
ベビーカーを引いた母親達
ファースト・フードのお店
ロンドンの恋人達
動物大好きのイギリス人
工事現場の人々
東京にはあって当たり前だが、ロンドンには少なくて不便を感じるもの
まず電話
コンビニエンス・ストア
自動販売機
喫茶店
冷房
遊園地

第八章恋愛について
M美の場合
K子の場合
Y子の場合
F枝の場合
N美の場合
恋愛、その傾向と対策

おわりに


























コスモポリタンロンドン

ロンドンに来てまず驚くのは、実に多国籍の人々がいるということである。
ヨーロピアンはもちろんのこと、アラブ系の人々、アフリカ人、インド人、中国人や日本人と、とにかく様々。街を歩いていると、聞かれる言葉の半分くらいは外国語である。
東京も、近頃外人が増えてきたと思っていたが、ロンドンにくに比べればまったくいないのと同様である。日本の単一民族を改めて感じさせられたのであった。
では、みんな何をしにロンドンに集まってくるかといえば、もちろん理由はいろいろである。格調の高いクィーンズ・イングリッシュを学びにやって来る人々、政治的活動のために自国にとどまることができなくなり亡命者として逃げて来る人々、自国が貧しくて賃金が低いので、出稼ぎに来る人々等々、それはもう様々だ。
特に、EC加盟国から来ている人々は、初めから労働を認められているので、こちらで働きながら英語の勉強はもちろんのこと、専門校などにも通い、資格まで取ることができる。
なかでも、日本では身近にはまずいないのが亡命者達。特にイラン人やイラク人、トルコ人などに多いようだ。
彼らの話は、本当に同じ地球上で起こっていることとは信じ難い。
イラン人の友達の話によると、政府にとっての違反分子である彼らは、自宅で暮らすことはできず、山にキャンプを張って生活をするという。夜中にも見張りが立ち、政府の軍隊がやって来るとみんな銃を構え、銃撃戦を繰り広げるというのだ。
また、街で車に乗っている時も、軍隊に見つかり撃ち合いながらの逃亡劇の末、追いつかれそうになると車を捨て、家の屋根づたいに逃げるなどゴルゴ13さながらである。
そして、いよいよ顔も名前も政府に知られるようになると、国境を越えて隣りの国へまず入り、そこから亡命者の受け入れ体勢が整っているイギリスへと逃げてくるらしい。彼らは、三日間に入国管理局の取調べ所で調書を取られた後、イギリス政府の保護下に置かれる。
D・H・S・S(ドメスティック・ヘルス・ソーシャル・セミュリティ)からの援助で家も借りられるし、食べるのに最低困らないだけの食費もでるし、学費もだしてもらうことができる。
他国民をここまで親切に面倒見てやれるところが、イギリス人の紳士たる所以なのだろう。難民問題などについて、表面では親切を装いながら、内心やっかいごととしか思っていないどこかの国とは大違いなのだ。
また、こちらにいると、自分ではそれまで気付かなかった差別意識や優越感をまざまざと見せつけられることもある。
ある日、フランス人の友達が、一人の黒人の男の子を紹介してくれた。出身は、アフリカのザィール。私の脳裡には、ザィール、どこまでも広がる草原、照りつける太陽、未開の国、野蛮な人々、などというイメージがつぎつぎと浮かび、目の前にそびえ立っている身長一九〇センチもありそうな体格もがっちりした彼に、多少の懼れを禁じざるを得なかった。
しかし、話をしたり、グループで遊びに行ったりしてみると、彼は実に紳士で礼儀正しく、おだやかな性格を持ち、話題も豊富で、誰からも好かれる人物なのであった。行儀の悪いヨーロッパ人の若者などよりよほど洗練されている。
私は、出身地や見かけで、勝手に人を判断した自分に恥じ入った。自分がこんなにも差別と偏見の持ち主だったことを思うと、打ちのめされたような気がした。
一般的に、アフリカの人々はとにかく明るく、こちらまで勇気づけられるような人か多い。
そして、こうした人を知っていくうち、私も国際人に一歩ずつ近づくことができるのかもしれない。

馬でやってくるポリス達

こちらのポリスは、実に親切で、しかも親しみやすい。彼らは銃を携帯しない。武力行使で物事を解決しようとはしないポリシーだからだそうだ。
道でも聞けばニコニコとていねいに教えてくれ、「ハヴァナイスディ」なんておまけまでつけてくれる。
コンサートの警備にあたっている時など、自分でも歌を口ずさみながら、体でリズムをとったりしているところがとてもかわいい。
イギリスのポリスについてなかでも特筆すべきなのは、彼らが未だに馬を使って行動することである。もちろん、パトカーを使う場合が断然多いと思うが……。
駐車違反の車を、馬上から長い棒の先についたチョークでチェックしていこともある。
面白かったのは、ダムドのコンサートを見に行った時のこと。
ダムドといえば、いわゆるパンクバンドで、やって来る人々といえば革ジャンにボロボロのジーンズ、奇妙な形の靴などのいでたちで、PTAの方々がいっせいに顔をしかめそうな若者ばかりである。
実際、会場内はドラッグの匂いがたちこめ、ステージ近くでは酔っ払った人々が押し合いへし合いで大変な熱気である。ダムドのメンバーも、酔っぱらってステージ上で裸になったりしちゃうし、それはもう大騒ぎなのだ。
そして、コンサートが終り、行儀なんかなっていない若者に押されてすさまじい勢いで外に押し出されてみると、そこには、馬に凛とまたがったポリス達が待機していた。
私と一緒にいたT子は、「こ、この大変な時に馬!?」と笑い転げてしまった。現代音楽をききにやって来る汚い、新人類ともいえるだろう若者達と、重々しくも伝統的な最新のパトカーが並んでいるのが当たり前の日本から来た私達には、馬などというのは前世紀の乗り物であり、その光景はまるで冗談のように見えたのだった。
しかし、なおも笑いながらよくよく観察してみると、馬達は実に賢いのである。何やら群がって通行の邪魔になっている人々を、前足を上げて威嚇したり、車道にはみ出して歩いている人をお尻で歩道に押しやったり、となかなかの活躍ぶりなのである。
確かに、スピーカー片手に、歩道を歩くよう呼びかけたり、笛なんか鳴らして手ぶりで前進するよう促したりなんかするよりも、よっぽど効果的なのであった。
見た目はいきがっているパンク達も、馬に蹴られそうになり、「オーマイゴッド!」かなんかいいながら、足早で駅の方へ向かう。
あれだけ笑っておきながら、今度は「馬ってこんなにも便利だったのねぇ」と、つくづく感心してしまったのであった。

ロンドンの若者達

シティ(東京の大手町のようなところ)などで働く若い人達は、それなりにきちんとした格好をしてさっそうと歩いているが、普段、街をぶらぶらしている若者は、とにかく汚い人が多い。洋服なんか、こんなの日本ではどんな貧しい家の押し入れの奥を捜したってないような、ボロボロのセーターを着ていたり、どうやったらここまで汚せるのかと思うような、泥だらけのスニーカーをはいていたりするのである。
彼らは、あながちお金がなくて洋服が買えないわけではないと思う。そういう汚い若者に限って、高いお金を出してドラッグをやっていたりするのだ。まあ、ドラッグを買うため、それ以外にお金を使うのを惜しんでいるのかもしれないが……。
事実、彼らには他人の目なんかどうでもいいのである。同じYシャツを三日続けて着て、汚れの首輪を誰かに見られたらどうしようかとか、もしお座敷に上がった場合、靴下に穴が空いているのがバレたらヤバイとか、そんなことはまったく意に介さないのである。
実際、どんなに汚い人がいようと、こっちの人々には珍しくもなんともないようで、注目を集めるようなことはない。
それに、一週間や二週間シャワーを浴びずに平気ですごしている人々が、確かにいるらしい。
日本の若者は、たとえどんなに生活が苦しかろうと、長髪の不潔っぽいヘヴィメタ野郎であろうと、とりあえず清潔ではあると思う。洗濯だってちゃんとするし、シャワーだって頻繁に使っているに違いない。
しかし、彼らは違う。こっちの本当に汚い人といえば私達日本人の想像をはるかに上回るものがある。
それから、とにかく行儀の悪い人が多い。電車のボックスシートでは前の座席に靴のまま足を乗せるなんて当たり前だし、椅子に靴のままあがったりする。
そもそもこちらでは、地べたや靴の裏が汚いものだという感覚は無いと言える。
駅のプラットホームにべったり座って、何やら書きものをしている女性を見たこともあるし、彼らはいつでもどこにでも、地面にお尻をつけて座ることができる。
私が、日本ではたとえヤンキーのお兄ちゃん達でも、お尻をつけては座らないと発言したら、みんなに妙に感心されてしまった。
私の通った英語学校でも、三人ずつかたまって床に座ってディスカッションさせられたり、犬の落とし物だらけの公園で、シートもなしにまーるくなって座って授業を受けたりもした。
女子大生だった頃にしていたようなオシャレな格好は、もったいなくってできたものではない。学生達は、とにかくラフな格好で、ワンレンボディコンなんて、日本人以外見かけたことはなかった。
前述のドラッグについてだが、こちらでももちろん法律では禁じられてはいる。
しかし、手に入れるのは実に容易である。深夜に男性だけで歩いていると、ドラッグ・プッシャー(麻薬売人)が寄ってきて、「チャラスはどうかね」というらしい。(チャラス、グラスというのが、一般的なドラッグの呼び方とのこと)あとは、知る人ぞ知る、普通の雑貨屋のような所で取り扱っていたりすることもある。
こっちのニュースに、頻繁に登場する「アシッド・ハウス」というのはドラッグパーティのこと。
普通の家の一室である場合がほとんどだが、音楽をガンガンかけ、みんなでトリップする、というもの。アルコール類はまったくなく、煙草に巻いたグラス(葉っぱ)を回し喫する。
参加したことのある友達の話によると、みんなグループ同士で固まって話でもしながら酔っ払うだけで、特に危険な雰囲気ではなかったという。
彼らは、中毒にならない種類のものを使っているというが、実際のところは分からない。
アーティスト達がやっているのは当たり前で、別に不良でもなんでもない若者も、結構使っているらしい。
でも、身体にいいわけがないし、そういうところに安易に現実逃避するのは、余りにも危険である。「君子危うきに近寄らず」に徹するのが正解。

銀行について

私は、こちらの銀行からは、とにかくショックを受けた。
まず、銀行というと、私達日本人はどんなイメージを浮かべるだろう。固い、信頼のおける、まちがいのない、慇懃な、確実な、などというところが、大方の意見ではないだろうか。
ところが、こちらではこんないい加減な所は無いのである。
ここで、いくつか、信じられないような、<銀行での出来事>の実例を上げたいと思う。


あ、ゴメンナサイ。立ち読み部分はここで終わりなんです。ここまで読んで下さって有りがとうございます。
このあともっと面白くなりますから買っていただけるとすごく嬉しいです。

















あとがき


それでも私はロンドンが大好き!
ずい分と、ロンドンの悪口やぐちになるようなことも言ってきたが、それでも私はロンドンが大好きである。
何といっても、自由な空気がここにはある。
自分にはまだ、隠された才能があると信じて、夢を見ることができる。
世界中から集まってきている仲間がいる。
音楽に耽り、我を忘れることができる。
美しい風景の中で、ぼんやりと考えごとができる。
毎日新しい発見がある。
今まで気付きもしなかった日本の良さを、教えられる時もある。
自分が、いかに何も知らなかったか、また、見ようとしなかったかを思い知らされることもある。
一時期、ディスカバー・ジャパンという言葉が流行ったが、ロンドンに来ると、“ディスカバー・自分”の機会が与えられる。今まで気付かなかった<自分>に出逢い、これからの<自分>についていろいろと考えさせられる。

ロンドンはやっぱり、魅力的な街だ。
























著者プロフィール

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本の誕生秘話

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