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 夢を実現し、成功するための知恵が、ここに詰まっています。「人間には、誰にでも、その人だけに与えられた使命というものがある。そのことに気づくかどうかで、いわゆる酔生夢死の一生で終わるか、真の意味で充実感のある人生を送れるのかが決まるのだ」
 私を私として生きるとき、成功は向こうからやってくる。
演歌歌手の高山巌が22年間全く売れなかった。世間では22年目に出た歌が大ヒットするまで、決して彼を成功者とは見なさなかったろう。
しかし彼は、自分には歌しかないことを知っていた。そして、あきらめずに歌い続けた。
つまり彼にとっての22年間は、ある意味でまるごと成功だったんだ。 彼は自分が自分として生き続けるという生き様をやり通したのだ。

ホームへ 前書き 目次 70% あとがき

著者profile 関連書籍














 
         森田益郎 著





 成功革命


 MY HEART REVOLUTION
私を生きる時、成功は向こうからやってくる



                                   明窓出版



















   推薦の言葉
●●●●●推薦の言葉の中身●●●●●

































  まえがき

まえがきなし

























           目 次


     第一章 挫折…………5
     第二章 人間学との出会い…………11
     第三章 自分探しへの旅立ち…………35
     第四章 人間を知ってる?…………53
     第五章 別れ…………73
     第六章 出社拒否症の男からの相談…………84
     第七章 某大学野球部員からの相談…………90
     第八章 ネクラな性格に悩む男からの相談…………96
     第九章  元暴走族の男からの相談…………109
     第十章  結婚式場経営者からの相談…………116
     第十一章 洞察力をつけるためにはどうすれば?…………123
     第十二章 寝ながら成功できると信じている青年…………132
     第十三章 ネクラな性格に悩む男の兄からの挑戦状…………141
     第十四章 新たなる迷いから決断へ…………151
     第十五章 出版への挑戦…………161
     第十六章 成功哲学の証明へ…………172
     第十七章 予期せぬ出来事…………175
    
     あとがき…………180


























第一章 挫折






 私と小山が、それまで勤めていた出版社で得た知識と情報をもとに、DTPを企て独立を果たしたのは二年前のことだった。
 DTPとは、デスク・トップ・パブリッシングの略称で、簡単にいえば、コンピュータ出版のことである。
 従来、出版界では、文字を組んだりレイアウトを行なうといった過程を、印刷屋の技術に任せるより他に手がなかったのだが、昨今のコンピュータの急速な進歩により、それら一連の行程を市販のコンピュータ一台で行なうことが可能になったのである。このことは、文字、音声、映像を組み合わせた画期的な作品を、シロウトでさえ簡単に創り出せるという情報にまで発展し、印刷出版業界を脅かす存在として、大変な注目を集めた。
 しかし、情報というのは、いつでも曲解され、誇張されて伝わるものだ。いくら、技術が進歩したとはいえ、実際には市販のコンピュータ一台で、シロウトが簡単に出版を受け負える程、甘くはなかったのである。
 さらに、日本の社会には、古くから旧式にしがみつき、新しいものを拒絶するといった体質が根強く残っており、起業家が新事業を行なうといった場合でも、相当な困難と障害を覚悟した上のことでないと、赤ん坊がいきなり社会の荒波に放り出されるかのように、見るも無残な結果を迎えなければならなかったのだ。

「来る時が来たな…」
 私は小山のアパート兼事務所にあるコンピュータ前にすわりながら天を仰いでいた。
「君は、まだ二十七だからいいけど、俺はもう三十二歳…。これから先、どうすりゃいい…」
 小山が心労からか、すっかりやつれた表情をしながら、力なく呟いた。
「俺だって、これから先のことはわからんですよ。高卒だし、二年間定職なしのブランクはあるし、この就職難の時代に再就職は難かしい…」
「君が就職できないんじゃ、俺なんて尚更だ…。やっぱり、田舎へでも帰るか」
「高知へですか?」
「うん、ちょうど親父の経営している会社で、一人従業員を雇うつもりだったらしい」
 私は、小山のさり気ないセリフを聞いて、一人取り残されたような寂しさ、迷子になった子供のような不安に襲われるようになった。そしてそんな自分を、もう一人の自分とでもいうべき存在が客観的に眺め、情けないという自己嫌悪のタメ息をついているようだった。それまで、企業家精神などと意気込みながら、いかに、小山に心理的に依存していたかを、身に滲みて感じたのだ。
 当初、絶対に成功できると思いながら踏み出した企ては、ものの見事に崩れ去り、私の妄想的過信は、バブルのように急激に溶けていくのであった。そうした諸々のマイナス条件が怒涛のごとく押しよせ、漠然とした不安感となって、私の心をウツウツたるものにしていった。一瞬、私も実家に帰ることを考えたが、そこは、電気屋を営んでおり、皮肉にも私は、何にもまして電気のことが嫌いであった。そして、後を継がせようとする両親と、半ばけんか状態の中で、五年前に家を飛び出していたので、今更ヌケヌケと戻るわけにもいかなかったのだ。
「現在、二人の貯金を合わせると、三万五千円。コンピュータ関係を売れば、二、三十万円は戻ってくるでしょう」
「いや、そこまではいかないな。二年たったら相当な中古品。あまり期待しないほうがいい」
 小山の悲観的な表情は、私の滅入った心に更なる追い打ちをかけていった。そして、事務所内には、重苦しい空気があたり一面にたち込めてきた。人間、このような時には、何をやってもうまくいく気がしなくなってくる。
「まあ、君ならガッツもあるし、また這い上がっていけるさ」
 小山は、わずかでも先輩の面目を保とうとしたのか、急に明るい表情となり、私を励ました。
「いい情報があるんだけど…」
「相変わらず情報だけはあるってわけですか。でも、僕達はその情報に惑わされて、潰されたんじゃないですか」
 私は多少フテくされた調子で、吐き捨てるようにいった。
「まあ、そういきり立つな。今回の情報っていうのは、君がこれからどうやっていくか、その指針を与えてくれるかもしれない人物のことだ」
 私は、彼が何をいおうとしているのかまったく掴めず、相変わらずコンピュータ画面の方に体を向けながら、斜に構えて彼の話をきいていた。
「実は、三日前に知人に電話で相談したんだ。こんな状態なんで、俺もどうしようかと思って…、そしたら、彼が怒ったように、なんでもっとはやくに相談してくれなかったのかっていうんだ」
「…」
「橋の下に、物凄い見識をもったおっさんがいて、経営者から政治家、スポーツ選手、登校拒否児に至るまで、彼のもとに相談に来るっていうんだ」
 私は、この部屋の重々しい空気を変えるために、あえて小山がジョーダンをいいはじめたのだろうと思った。
「俺も、最初にその話を切り出された時、からかわれてんのかと思ったんだけど、何でもそのおっさんっていうのは、老荘的な考えを持っていて、それを実践しているらしんだ」
「ろうそう?」
「ああ、老子は知ってるだろう。老荘思想の生みの親が老子なんだが、それは、簡単にいえば、無為自然っていうのかな、あるがままに風のように生きるっていう人生観なんだ」
「なんだか、インチキ宗教の教祖を感じさせますね。それで相談料っていうのは、どれくらい取られるんですか?」
「それが、全部、相談を受ける側に任せるっていうんだ」
「払わなくてもいいと?」
「ああ…、もっとも、一回の相談に一万円出す人間もいるらしいが、それ以上の金額は絶対に受けとらないらしい。まあ、君がこの情報をどう受け取るかは勝手だが、一度行ってみてもおもしろいかもな」
「そんなにいうんなら、自分が行けばいいじゃないですか」
「俺は、もう相談することは何もないからな…。君があんまりショゲてるんで、もしかしたら、役に立てるかと思って…」
「…」







第二章 人間学との出会い






 その日は、小山の話を斜に構えて聞き流したが、元来私は、好奇心の強さが身上である。強迫観念のように、頭にこびりついた浮浪相談者を一目みたいという逸る気持ちを押さえ切れず、また、わけのわからぬ相談業者の実態を暴いてやろうなどと意気込みながら、彼が滞在しているという荒川の橋下へと向かっていた。
 その橋下には、砂利の散在する川原が拡がり、その一角に、スカイブルーのファミリーテントが張られているのが見えた。そして、そのすぐ脇には、木製のベンチが一つ備えつけられており、そこに、六十歳くらいのクリーム色のYシャツにジーンズというラフな格好をした老人と、四十歳前後のグレーのスーツを着た男が、並んで座っていた。そしてその場へとさらに近づいていった私は、彼らの背後三十メートル程離れたところから、その様子を見守っていた。
 十分程経つと、二人は立ち上がり、スーツ姿の男の方が、老人に礼をしている様子が伺えた。そして、彼は、持っていた皮製バックから封筒のようなものを取り出すと、それをそのまま老人に手渡していた。
 その後、スーツ姿の中年男が立ち去るのを見届けた私は、一呼吸おいてから、ゆっくりと老人のもとへ近づいていった。老人は、ずっと背後からの私の視線が気になっていたらしく、すぐに、振り返って私の方へと目を向けた。
「相談を受けている方がこの辺にいると伺いまして…」
「私のことかな。誰から聞いたの?」
「友人です。彼も知人から聞いたといっていました」
 私は無理に笑顔を作りながら、故意とらしく明るく振る舞った。
「それじゃ、知らんかったでしょうが、ここは予約制なんです。あと、三十分程したら、別の人が相談にくるので…」
 間近でみる老人の姿は、予想していた浮浪者のイメージからは程遠く、小奇麗な着こなしをしたダンディーな男という印象だった。身長は百六十五センチ程度と小柄だが、筋肉質の体は存在感充分だった。
 彼は、Yシャツのポケットに手を突っ込んで、名刺を一枚取り出すと、それを私に手渡した。
「浮浪人 本島陽一」
 名刺には名前のほかに、携帯電話の番号のような数字が書かれていた。
「その番号に電話してもらえれば、いつでも相談予約を受けますから…。でも、せっかく来たんだし、二十分でよければ話を聞きますよ」
 老人は、柔らかい物腰でいった。しかし、微笑みを浮かべながらも、眼だけは笑っておらず、鋭い光を放っているような気がした。
「まあ、座ってくださいよ」
 老人は、相変わらず穏やかな口調でそういうと、私を木製ベンチに座らせ、自身もその横へと座った。
「それで、一体、何を相談に来たのかい?」
「実は…」
 私は二年前に小山と共に会社を創ろうと企てたいきさつから、現在に至るまでの経緯を簡潔にまとめて、老人に話した。
「それで、これから、何をやっていけばいいのかと思いまして…」
 ここへ来るまでは、疑い五割、興味四割、期待一割という比率の思いでのぞんだ私であったが、実際に老人と接すると、初対面にも拘わらず、自身の過去を包み隠さずに話せる不思議な雰囲気があった。
「君の場合、サラリーマンは似合わんだろうね。どっちかといえば、文筆業、芸術家タイプだ」
「自分がですか?」
 私は、その言葉を率直に認めることはできなかった。それまで絵を描いたこともなかったし、文章を書くといえば、高校時代から続けている日記と、女の子へラブレターを綴ることぐらいしかなかったからだ。それに、わずか数分前に会ったばかりの人間が、そこまで他人のことをわかるだろうか。再び、私は老人をいぶかしく思いはじめていた。
「君は世間という大波に流されて生きてきたため、いつの間にか、自分が何を求めて生きているのかわからなくなってしまったんだ。だから、それが自分に向いているのかどうかも考えず、世間の流行だとか情報に、軽はずみに飛びついて、墓穴を掘ることになるんだ」
 確かに、そのことに関しては、老人のいうとうりで、わたしも充分に反省していた。
「私のみたところでは、君は内向性を多分にもっている。自分の内面を凝視する眼を…」
 老人は、目前に拡がる川の向こう岸で戯れている子供達を見つめながら、淡淡と語り続けた。
「人と話すのは好きな方かい?」
「いいえ、それほど…。仕事上ですと、必要な時は仕方なくやっていますが」
「そこだよ、そこ。先日も商社に勤めていた三十歳の男が相談に来たんだが、会社の仕事が苦痛で仕方がないっていうんだ。それで、私は一目みて、彼が商社には向かんだろうと思った。このまま、同じ仕事を続けていったとして、普通程度に営業はできるし、生活の安定もあるだろう。しかし、心底、生きがいを感じて働き続けることはできないと思った。確かに、嫌でも我慢して働いていくうちに、気持ちが変化することもあるんだが、直観的に、彼の場合にはあてはまらんと思ったんだ。それで、さらに追求していったら、自然と接することが好きだっていうんで、山の掃除の仕事を教えたら、世間体、親の反対を押して転職しちまった。それで、一昨日、毎日楽しく働いているっていう手紙が届いた」
「手紙って、ここへですか?」 
 老人は私の問いかけに、大きく表情を崩すと、そのまま話を続けた。
「実は、私も借家なんだが、住まいがあって、ちゃんと妻もいるんだ。いわゆる半別居ってやつだがな…」
 私の心中では、彼に対するさらなる疑問が渦まいていた。なぜ、彼があえてこのような場を選んで、相談を行なっているのか……。一体、この老人の経歴にはどのようなものが隠されているのか…。また彼の吐く言葉の一言一句には、得もいわれぬ説得力があり、その気品溢れる顔立ち、流れるように自然な振る舞いと共に、カリスマ性が感じられた。
「話を元に戻すと、我々が生きていく上で、やっかいなものの一つに、『世間体』ってやつがある。人からどう思われるとか、こんなことをしたら笑われるんじゃないかという不安が、本来の自分というものをがんじがらめに抑え込んで、発揮できなくさせちまってるんだ」
 私は黙って彼の話に耳を傾け続けた。
「君は自分を知っているかい?」
「そうですね…。たぶん」
「じゃあ、君は、なんのために生きている?」
「…」

 あ、ゴメンナサイ。立ち読み部分はここで終わりなんです。ここまで読んで下さって有りがとうございます。
 このあともっと面白くなりますから買っていただけるとすごく嬉しいです。 

















 あとがき


「大失業時代」
「明治維新以来の転換期」
 こんなフレーズが世間を賑わし、現在の仕事に疑問を抱きながら働いている若者たちが増えているといいます。
 しかし、いざ顧みると、自分のやりたい仕事さえわからないというのが圧倒的で、
「夢に向かって生きてる人」
「心底、やりたい仕事に携わっている人」
なんて、そうお目にかかれないというのが実情ではないでしょうか。
参考 風塵抄U 司馬遼太郎 中央公論社 一九九六年四月
























 著者プロフィール


著者紹介

森田 益郎 (もりた ますお)
一九六八年十月七日生まれ。
高校卒業後、様々な職業につきながら独学で人間の潜在能力と可能性を研究。
西洋流成功哲学は日本人に不向きという仮定のもと、莫大な取材と読書量により日本的成功哲学体系を構築する。






















本の誕生秘話

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関連書籍の紹介


 参考文献

こうすれば人は動く  Dカーネギー  騎虎書房   1996
自己を勇気づける言葉  田舞徳太郎  致知出版   1996
人間学  伊藤肇  PHP    1986
運鈍根が僕の生き方  田原総一郎  青春出版社  1997
逆転勝ちの発想  田原総一郎  青春出版社  1995
学ぶこと  加藤諦三  大和出版   1985
今感性は力  行徳哲男他  致知出版   1988
現代の覚者たち  松野幸吉他  致知出版   1988
森田正馬全集第5巻  高良武久他  白揚社    1975
新訳徒然草  西尾実他校注  岩波文庫   1928
生き方のたし算ひき算  藤本義一  太陽規格出版 1994
オール生活平成元年9月号
勝海舟の言葉  幕末維新研究会 太陸書房  1972
人蕩術極意  無能唱元  竹井出版   1986
人間性の最高価値  AHマズロー  誠信書房   1973
カセット第31回黎明塾講義  小田全宏  ルネッサンス・ユニバーシティ

























 読者感想文

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