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 2003年2月のある日、霊感の強い少女・智沙に突然取り憑いた幽霊・米倉雪。戸惑う智沙とその恋人・亮。そして彼女は亮に自分の身の上を語りだす。そのときから何かが変わり、何かが始まった。
 雪は1974年、事故で死亡していた。彼女の心残りは、当時の恋人・稲垣健に何も言い遺すことなく死んでしまったことだった。自分の想いを伝えたい雪のため、亮と智沙は健を捜してやる決心をする。30年近くたった今、彼は一体どこにいるのか。
奇妙な関係ながらも、彼を捜しながら、次第に打ち解けてゆく3人。しかし捜索ははかどらず、時がたつにつれ、彼らの関係には徐々に変化が生じていく。智沙と同じ外見の雪に奇妙な魅力を感じ戸惑う健。雪が憑依している間意識が途切れることから現実感を失い、不安を覚える智沙。健の見つからない焦燥のあまり、亮を健と誤認し、彼に愛を求める雪。そして度重なる雪の憑依は、智沙の肉体に彼らの想像以上の負担を強いていた。智沙に激しい疲労を与える雪は、もはや悪霊と化してしまっているのか。
一体彼らの行く末に待ちうける未来は――?
レビュー作者 真悠信彦

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Copyright (C) 2007 明窓出版, All rights reserved













 
         高山 亮/永田智沙 著





 GHOST ゴースト

    いつでも微笑みを




                                   明窓出版



















   推薦の言葉
●●●●●推薦の言葉の中身●●●●●

































  まえがき

 ここに載せた写真は一見するとただの街の写真ですが、この中には姿を現さないだけで、目には見えないたくさんの霊たちが存在しています。
 その中の一人と偶然出会い、色んな体験をしました。他の人には体験できないようなことを味わってきました。生きること、死んでしまうことの意味、気持ち、価値観など全てが変わってしまったように思えました。

 この話はすべて私たちが体験した本当の話です。それが読者の皆様に少しでも伝わりますように……。




        2003年■月記す   智沙

 思えば実にいろんなことがあった。ある意味で充実した日々だった。突然の出会い、興味本位でのつきあい、淡い恋心、思いでの調査に人捜し、命の危機……。

 僕らは不思議な体験をした。それは生きるということに対する価値観さえ変わってしまう、不思議な体験だった。そしてここに書いてあることは、にわかには信じられないだろうけれど、全て本当のことだ。

                    二〇〇三年■月記す   亮


























       目 次




●●●●●目次なし●●●●●



























 例えば渋谷のスクランブル交差点で、街の図書館で、駅のホームで、近所の公園で、自分の部屋で、友人の背後で…。いろんな場所であたしは霊を見てきた。こんなことを言うと「私も!」という人と「嘘でしょ?」という人、両極端に分かれるだろうけれど。
 最初に霊を見たのは、もうかなり前のこと。それは小学校六年生の修学旅行の最終日。夜中、友達がトイレに行くと言い出し、私達は数人で一緒に行った。個室に入ると突然電気が消え、ドアが開かなくなり、目の前に白い服の女が現れた。それはこの世のものとは思えないほどの恐ろしい目つきであたしを睨んでいた。
 殺される! 呪われる! そう思った次の瞬間トイレの電気がつき、ドアが開いた。私達は逃げるようにそこから出た。それでも律儀にそこの電気を消して扉を閉めようとすると、そこは六階なのにその女が窓の外に立っていた。私達はみんな背筋が凍ったようになり、走って部屋まで戻ったのを今でもはっきり覚えている。
 そんな心霊現象を体験してから、今日までにもう何十人、何百人、あるいは何千人という、さまざまな霊を見てきた。


**********
 僕と彼女の智沙は週に一度か二度、寝る前に映画を見るのを楽しみにしていた。シャワーを浴びてからコンビニへ行って、ツナマヨのおにぎりと紙パックの紅茶、そしていつものポテトチップスを買ってくる。部屋の明かりを消してから並んでベッドに座り、画面に集中する。この夜観たのは『仄暗い水の底から』だった。僕はこの映画を一度見たことがあったのであまり怖くなかったのだが、智沙は何かあるたびに大げさに怖がっていた。
 思えば、これが全ての始まりだった。
 映画を見終わった後、智沙が言った。
「亮ちゃん、怖い女の人が横に立ってるよ!」
 僕は俗に言う霊感という感覚を欠片も持ってはいない。だが智沙はよく霊を見ているようで、部屋にいてもどこにいても、ときどき霊を見かけては怖がっている。以前も変な侍みたいな霊にいきなり斬り付けられそうになったと言っていた。有り得ない。見えるだけならまだしも、霊に触れられる感覚さえ覚えるという。
 そういえば部屋にあるアロマキャンドルの炎がときどき激しく揺れることがある。そんなときは決まって智沙は霊を見る。そしてこの夜も炎が激しく揺らめいていた。
 映画が終わってからもしばらく僕達はベッドに座ったままだった。僕が眠くなってきた頃、不意に智沙の頭がガクンと下がり何かを呟き始めた。その上うつむいたままで手探りをしている。目を閉じたまま何かを探しているようだ。その手が僕の近くにきた。
 智沙の手はそっと僕の首に触れた。そのままなぞるように顎、口、鼻へと触れていく。僕は何もせずにその状況を見つめていた。智沙は目を閉じたままだった。冗談ならやめてよと明るく振舞ってその手を止めようとしても、一向に止まらなかった。
 次第に手に力が入っていった。頬から口へ、口から顎へ、顎から首へ。そしてようやく止まった。と思ったら次は呟きがうめき声に変わった。ううう、うううう。何を言っているのかはわからない。まるで寝言……いや、夢を見てうなされているかのようだ。
 真っ暗な部屋で自分の彼女に首を絞められている。僕は自分の置かれている状況を理解しようと努力した。
 とりあえず冗談を言ってみた。笑顔を作ってみた。彼女の顔を撫でてみた。しかし、彼女は止まらない。頬をつねる。髪を撫でる。逆に首を絞めてみる。手を力づくで振り解く。いい加減にしろ!
 部屋の明かりをつけた瞬間、智沙はベッドに倒れ込んだ。気を失っているようだった。軽く揺すってみても、起きない。頬をペシペシと叩いてみる。起きた。
 智沙はさっき起こったことを何も覚えてはいなかった。後で聞いた話では、映画を見ているときに見えた霊は、青いワンピースを着た若い女性で、とても綺麗な人だったらしい。
 その夜から、その女性は僕の部屋によく現れるようになった。智沙が寝ようとしているとその人は智沙の膝の上に座ったりして怖がらせ、智沙が眠った後はまた「うううう」と唸っては僕を困らせた。智沙の寝言も増えた。それは嫌だとか、ごめんなさいとか、やめてという言葉だった。隣で寝ている僕もそれが気になってあまり眠れない日が続いた。
 さらに数日すると、彼女は眠るたびに取り憑かれたようになって、うつむいたまま何かを呟いては僕の首を絞めてくるようになった。僕はその力がだんだん強くなってきていることに気付いた。首を絞める手が、以前は片手だったはずが両手になり、首もただ絞めているのではなくて喉仏を潰すほどの力になった。うっかり死にかけてしまった。しかし目が覚めた後、智沙は決まって何も覚えてはいなかった。何があったのかと問いかけることさえ意味がなかった。
 しかしただ一つ。彼女は夢を見たと言った。木造二階建ての知らないアパートが見える。おそらくはなんとか荘というような名の古いアパートだ。外には各部屋の郵便受けが備え付けてある。五個並んだのが二段あり、いつも下の段の真ん中の郵便受けは開けっ放しになっていた。彼女は包丁を持ち階段をゆっくりと上がって、ある部屋へ入っていく。そしてそこにいる若い男を殺そうとした。
 智沙は何度もその夢を見た。包丁がないときは手で首を絞めて…………なんとしてでも、彼を殺そうとするのだった。



 二月一〇日

 それは午前一時か二時の出来事だった。僕は智沙が毎夜うなされることが心配でたまらなくて、その日ついに告げることにした。
「次にその女の人が来たら抵抗しなくていいよ。乗り移られても大丈夫だから、俺を信じて、頼ってくれ。何とかするから」
 そして僕らは眠りについた。しばらくすると智沙は例によって何かを呟き始めた。いつものように手だけで僕を探す。顔を撫でる。首を撫でる。そして絞める。僕はその手を力づくで振り解き、その両手をしっかりと押さえつけた。とりあえず深呼吸をして自分を落ち着かせる。大丈夫、何とかなる。大丈夫だ。そして僕はゆっくりと話しかけた。
「あなたは誰? どこから来たの? 何をしたいの? 何歳? なぜここにいるの? どうして首を絞めるの?」
 穏やかな口調で何度もそう聞くと腕の力は弱まっていった。
 彼女は目を閉じたまま顔を上げ、苦しそうに呟いた。はっきり聞こえない。
「……七四年……ゆき……二八歳……サーフィンの……大会……海で……苦しい……」
 意外にも彼女はちゃんと答えてくれた。僕はその調子でいくつかの質問を繰り返した。普通に会話ができることを確認してから一旦質問をやめ、僕は机からルーズリーフとシャーペンを持ってきた。雑誌を下敷きに、布団で横になりながらメモをとった。

 彼女の名前は米倉雪。かつて伊豆の下田で開催されたサーフィンの大会で事故に遭い亡くなったのだという。彼女の目的はただ一つ、当時結婚も考えていた恋人に逢いたい、それだけだった。
 僕はメモをとりながら手がかりを探そうとして、具体的な状況を聞いてみた。意外にも彼女は自分の死についても冷静に説明してくれた。僕は彼女を悪霊ではないと判断した。ただ不運な事故で


あ、ゴメンナサイ。立ち読み部分はここで終わりなんです。ここまで読んで下さって有りがとうございます。
 このあともっと面白くなりますから買っていただけるとすごく嬉しいです。 

















 あとがき

 ●●●●●あとがきなし●●●●●
























 著者プロフィール

高山 亮(たかやま りょう)

1980年生まれ 東京都在住

永田 智沙(ながた ちさ)

1980年生まれ 東京都在住






















本の誕生秘話

 ●●●●●本の誕生秘話の中身●●●●●























関連書籍の紹介

 ●●●●●関連書籍の紹介の中身●●●●●























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