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2003年2月のある日、霊感の強い少女・智沙に突然取り憑いた幽霊・米倉雪。戸惑う智沙とその恋人・亮。そして彼女は亮に自分の身の上を語りだす。そのときから何かが変わり、何かが始まった。 雪は1974年、事故で死亡していた。彼女の心残りは、当時の恋人・稲垣健に何も言い遺すことなく死んでしまったことだった。自分の想いを伝えたい雪のため、亮と智沙は健を捜してやる決心をする。30年近くたった今、彼は一体どこにいるのか。 奇妙な関係ながらも、彼を捜しながら、次第に打ち解けてゆく3人。しかし捜索ははかどらず、時がたつにつれ、彼らの関係には徐々に変化が生じていく。智沙と同じ外見の雪に奇妙な魅力を感じ戸惑う健。雪が憑依している間意識が途切れることから現実感を失い、不安を覚える智沙。健の見つからない焦燥のあまり、亮を健と誤認し、彼に愛を求める雪。そして度重なる雪の憑依は、智沙の肉体に彼らの想像以上の負担を強いていた。智沙に激しい疲労を与える雪は、もはや悪霊と化してしまっているのか。 一体彼らの行く末に待ちうける未来は――? レビュー作者 真悠信彦