ゼネコンって ゼネコンを熟知すると ゼネコンと日本 ゼネコンこそは……

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「このままでは日本は10年もたない」
元大手ゼネコン社員がその実態を緊急告発!!
公共事業は本当に必要か
日本の建設技術は優秀なのか
「日本人がこれだけ莫大な金額の建設費を負担している事を知れば、現状に寛容でいられる人は殆どいなくなるだろう」
無駄な公共事業や談合が社会問題になっているが、無関心派も少なくない。これは恐らく、公共工事関連の負担額に対して無知なためだろう。
国民一人当りが一生に払う公共事業費は億単位という恐るべき額になる。その計算根拠については本文で詳しく述べるが、日本人がこれだけ莫大な金額の建設費を負担している事を知れば、現状に寛容でいられる人は殆どいなくなるだろう。

前書き 目次 本文70% あとがき

著者profile 推薦 感想BBS
Copyright (C) 2007 明窓出版, All rights reserved













 
         古舘 真 著





 ゼネコンが日本を亡ぼす


  あなたは一億円払えますか?




                                   明窓出版



















   推薦の言葉
●●●●●推薦の言葉の中身●●●●●

































 はじめに

 無駄な公共事業や談合が社会問題になっているが、無関心派も少なくない。これは恐らく、公共工事関連の負担額に対して無知なためだろう。日本のGDPに対する建設投資比率は、先進国の中でずば抜けて高い。今のペースで建設を続けると、国民一人当りが一生に払う公共事業費は億単位という恐るべき額になる。その計算根拠については後で詳しく述べるが、日本人がこれだけ莫大な金額の建設費を負担している事を知れば、現状に寛容でいられる人は殆どいなくなるだろう。公共事業は税金で実施されるのだから、否応なしに国民は公共事業費を負担しなければならない。これから外国で永住しようとする人は除いて、この事に無関係な日本人はいない。主婦だから、子供だからといって無関係ではないのだ。
 日本の公共事業を見ていると「汗水流して働く事が尊い」という従来の価値観も改める必要があるのではないかと思えてくる。無駄な公共事業によって、税金や資源が浪費され、環境が破壊されている現状を考えると、一日中働かないで寝て過ごす人間の方が国家にとって害は少ない。
 中国のある要人は「このままでは日本は三十年持つまい」という意味の事を言ったそうだが、私は、今のままでは、日本は十年もたないと思っている。
 ゼネコンは悪の代名詞みたいに言われているが、談合、贈収賄といった犯罪は日本の社会全般で行われており、家庭及び学校の教育、会社主義に染まった企業中心の日本式システムを根本的に見直す必要がある。
























       目 次



第1章 建造物の寿命と維持補修 ………………………… 9
 1 維持補修問題 …………………………………… 10
     建設費より高い維持補修費  維持補修に対する認識の甘さ
     維持補修費は誰が払うか  補修技術者の不足
 2  建造物の寿命 …………………………………… 17
     老朽化の過程  耐久性が高い昔の建造物  短命になった原因
     意外に弱いコンクリート
 3 迫り来る老朽化 ………………………………… 26
     補修の手順  高度経済成長期とバブル時代の後始末  短命な海の施設
     三十年足らずで廃墟に

第2章 公共事業の無駄 …………………………………… 35
 1 金銭感覚の欠如 ………………………………… 36
     過剰な投資額  一票の重み  割高な建設費  膨れ上がる建設費
     見通しの甘い収支  需要と供給のアンバランス
 2 負の遺産 ………………………………………… 48
     長野オリンピックの後始末  室蘭には高価過ぎる白鳥大橋
     青函トンネルは昭和の三馬鹿  明石海峡大橋は赤字大橋か
     1メートル1億円の道路、「東京湾アクアライン」
 3 やめるべき事業 ………………………………… 58
     五全総の大型渡洋架橋  リニア新幹線  原子力発電所の建設
     二〇〇八年大阪オリンピック

第3章 日本の建設技術は本当に優秀か ………………… 71
 1 ゼネコンの実力 ………………………………… 72
     短い工期  低下する品質  高いコスト  高い生産性の裏側
 2 技術に対する過大評価 ………………………… 81
     精度に対する勘違い  建設用ロボットの成果
     バブルの遺産「全自動化工法」  人工知能プログラムの出来
 3 必要無い技術 …………………………………… 88
     ハイパービルディング  巨大架橋技術  巨大海底トンネル
     大深度地下

第4章 安全神話の崩壊 …………………………………… 101
 1 阪神大震災と建設関係者 ……………………… 102
     露見した安全性の低さ  専門家の言い逃れ
     生贄にされた村山元首相  権威に弱い日本人  でたらめな補修作業
 2 ここが危ない …………………………………… 115
     PC落下の危険  未熟な土質工学  超高層RC建築
 3 安全性を疑え …………………………………… 122
     安全性は証明できない  技術と安全は比例しない
     高価格を安全のせいにするな

第5章 手抜き工事と欠陥工事 …………………………… 131
 1 手抜き工事 ……………………………………… 132
     水増しコンクリート  スペーサーを変える
     手抜きは日常茶飯事  一般的イメージとの違い

 2 品質管理の欠陥 ………………………………… 143
     工期短縮と品質低下  配筋の乱れ  難しいコンクリートの品質保持
     山陽新幹線の惨状  お粗末な検査体制
 3 手抜き、欠陥工事への対応策 ………………… 154
     業者との信頼関係の見直し  工事の削減と検査官の増員
     技術者の駆け込み寺が必要だ  非破壊検査法の確立

第6章 ゼネコンの実態 …………………………………… 163
 1 社員の低い能力 ………………………………… 164
     頭より体力  余剰人員の巣窟  幼稚な経営戦略  ソフトが苦手
 2 知られざる実態 ………………………………… 174
     構造計算の実態  ゼネコンは弱者だ
 3 建設業の動向と社会への影響 ………………… 179
     受注の減少と失業者の増大  ゼネコン倒産の影響
     ゼネコンは裸の王様  メーカーへの影響

 あとがき …………………………………………… 188


























第1章 建造物の寿命と維持補修






1 維持補修問題


 建設費より高い維持補修費
 あるゼネコンの社員教育用資料によると、コンクリート建造物の一生にかかる全ての費用のうち、調査費用、用地買収費用などを含めた初期建設費の割合は約二割程度に過ぎない。残りは維持費、補修費、解体費などだ。維持補修費が建設費の五、六倍になるのは当たり前で、十倍になる事もある。このように、ライフサイクルコストに占める維持補修費の割合というのは、一般的なイメージより遥かに高い。
 建造物の維持補修費は、経過年数や種類や立地条件によって違ってくるが、老朽化した建造物の維持補修費の年間負担額は、初期建設費の一割程度とも言われている。青函トンネルの設備機器にかかる維持費は、将来的に年間七〇億円を超えると予想されている。旧都庁舎跡に建てられた東京国際フォーラムの維持費は年間五〇億円に上る。一九九八年の長野冬季オリンピックで使われた競技施設の維持費は年間十六億円かかると言われている。これらの施設が老朽化してくると補修費も必要になり、年間の負担金額は更に大きくなるだろう。山陽新幹線のコンクリート建造物の補修費は年間三○〜四○億円に上る。一九七二年の札幌冬季オリンピックのメイン会場となった真駒内屋内、屋外競技場は、国が三五億円を投じて建設した。同競技場に関する経費は現在、年間約九億円に上る。つまり、年間の維持補修費が建設費の約1/4という事になる。建設から二十年以上経過しているから、物価はかなり上昇してはいるだろうが、それにしても大きな負担だ。
 維持補修費のライフサイクルコストに占める割合は、将来的に増加する可能性が高い。その根拠としては、まず、硫黄酸化物や窒素酸化物が大気中の水分と結びついて、硫酸や硝酸になる事によって発生する酸性雨の影響が考えられる。ドイツのシュワルツワルト (黒い森)が甚大な被害を受けた事で世界的に大きな話題になったが、日本でも酸性雨による被害状況は深刻だ。鍾乳洞のつららは非常に長い年月をかけて作り出される自然の産物だ。それが都会のコンクリート橋の中には、わずかな年月で、つららが成長していく物がある。これが成長する原理は鍾乳洞のつららと同じだが、都会では自然界と比べて、遥かに速いスピードでコンクリートの溶解が発生している。日本に限らず、全世界的に酸性雨による被害は深刻な問題となっている。
 施工能率の向上もライフサイクルコストに占める維持補修費の割合を上げる要因になり得る。各ゼネコンとも生産性の向上にしのぎを削っている。昔と比べ、作業の合理化が進み、工数も減っている。技術革新は建設コストを下げる要因となる。それに対して、補修の方は自動化、合理化が難しい。これは電機製品についても言えるが、故障した場合に、修理するより新しく買った方が安いので修理しない事がよくある。補修するものは年代、種類、工法などが、ばらばらであるし、規則的に破損してくれる訳ではない。殆どの工程を人手に頼らざるを得ない。そのため、維持補修費の低減は難しい。従って、相対的に維持補修費の割合が増える事になる。

 維持補修に対する認識の甘さ
 維持補修費の負担がこれだけ重い事は、建設関係者の間でも知らない人が多い。社会的に極めて重要な問題でありながら、意外に気付かれていないのが現状だ。工事現場のベテラン所長ですら、この事に気付いていない事がある。維持補修は地味な分野であり、建設する側も使う側もあまり意識していない事が多い。そもそも、ライフサイクルコストを調べる事は、かなり面倒な作業だ。建造物の維持補修関係の仕事に関与していない人が、それに気付くのは難しい事かもしれない。
 長野オリンピックの前後に、オリンピック競技施設の推定維持費が莫大な金額になる事が週刊誌などで盛んに話題になったが、長野のオリンピック担当者は施設の維持費については考慮していなかったようだ。本州四国連絡橋公団の将来の管理費に対する見積もりを見ると、何年たっても管理費が現在と殆ど同じ額と予想されている。管理費の中には補修費も含まれるのだから、将来的には、管理費は増大していくはずだ。日本道路公団の見通しの悪さも半端ではない。このように、公共工事全般について見積もりの中に維持補修費が欠落しているのではないかという疑問がある。
 実際、日本の年間建設投資額に占める維持補修費の割合は異常に少ない。日本の建設投資は年間約八〇兆円だが、そのうち維持補修投資はわずか五兆円程度に過ぎない。日本では、欧米に比べ維持補修費の割合が遥かに少ない。行政の側に維持補修という観点が根本的に欠けている場合が多い。
 欧米では石造りの建造物が多く、維持補修が文化になっている。それに対して日本は木造の建造物が多かったせいもある。しかし、コンクリート建造物は既に一般的な建造物となっている。にも関わらず、日本では、いまだに建設と破壊を繰り返している。日本人の意識の方は、なかなか変わらないようだ。
 現在、無秩序に造りまくっている建造物の維持補修費が、後で重い負担となってのしかかってくる。今のペースで新規に建設工事を進めていけば、将来、維持補修費が激増するのは間違いない。
 米国では穴の開いたまま、補修されずに放置されている危険なハイウェイの実態が大きな話題となり、病める大国の象徴のように言われてきた。しかし、日本でも、いずれ、老朽化した道路や鉄道によるトラブルが頻繁に発生する事は間違い無い。道路や鉄道や原子力発電所は、わずかな損傷でも大事故に繋がる恐れがあるので、放って置くのは非常に危険だ。しかし、傷んでいる全ての建造物に対して、適切な維持補修処置をとるのは、日本が抱えている膨大な財政赤字額を考えると極めて難しい。恐らく、日本では米国で起こったより遥かに深刻な事態が発生する事になるだろう。


 あ、ゴメンナサイ。立ち読み部分はここで終わりなんです。ここまで読んで下さって有りがとうございます。
 このあともっと面白くなりますから買っていただけるとすごく嬉しいです。 














 あとがき


 韓国ではデパートの床が抜ける事故や橋が落ちる事故があった。アメリカでは、ロサンゼルスで発生した地震で橋脚が落ちるなどの大きな被害を受けている。これらの事は日本で大きく報道され、日本ではあり得ない事とされてきた。しかし、実際には、日本でも同じような事は起きているのだ。阪神大震災で日本の建造物の安全性が極めて低い事実を見せ付けられたにも関わらず、未だに外国に対して優越感を持ちつづけている日本人は少なくない。日本人は、自分たちの技術や組織に対して、根拠のない信頼を持っているのだ。
 オリンピックでは、勝ったからといって、国が豊かになる訳ではないのに、どこの国の国民も自国の選手を応援したがる。自国の優秀さを信じたがるのは人間の本能のような物だ。自国の文化や歴史に誇りを持つ事は大事な事だ。しかし、技術や開発については、客観的になれずに過大に評価すると、自分たちが損をする事になる。
 技術を見せつけるために無謀な宇宙開発に邁進したソ連は、崩壊した。今のロシアには、かつての超大国の面影は全く無い。マレーシアは国家の威信をかけ、世界最大の高層建築を建設したが、経済は破綻してしまった。技術や経済のナショナリズムが国を滅ぼした例は枚挙にいとまが無い。 後略






















 著者プロフィール

古舘 真(ふるだて・まこと)

一九六四年(昭和三九年)生まれ。
室蘭工業大学工学部建築工学科卒業後、株式会社鴻池組に入社。
建築工事現場監督を二年間経験の後、仮設構造物の設計、構造計算に携わったことにより、力学的に見た建物の安全性に関する知識を深める。
その後、人工知能を駆使しての建物診断システムの開発を担当。維持補修費や建物の老朽化に関して、専門的な知識を得る。
一九九七年、株式会社鴻池組退社。






















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私は建設資材の仕事に携わっており、重層下請け等建設業界の問題点に関心を払っ ております。また現下の不良債権の解消についても重大な関心を払っております。    (青梅市 H)